じょこまんま

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その昔、母の店に来てくださったお客様に読んでいただくための週刊誌や月刊誌などの雑誌を何冊か購入していました。その中に文化出版社から発行されていた『ミセス』というファッション雑誌がありました。
お客様へのサービスというより、母本人がソーイングの参考にするために購読していたようなものでしたが…



『ミセス』のファッションを参考にするにはまだ若い私でしたから、パラパラとめくる程度でしたが、本を開くと巻頭に『画家のおもちゃ箱』というタイトルで猪熊弦一郎画伯のコレクションとそれにまつわるエッセイが綴られていた連載記事に興味を持ちました。



当時の私は画伯のことを全く知りませんでした。コレクションの中にアーリーアメリカンの時代の牛乳びんや薬びん、海岸に流れ着いたびんなどが青空を背景に窓の棚に並べられた写真は、一年間の連載の中でとても印象強く記憶に残ったものでした。そしてその写真が私の物集めの原点になったような気がしています。


 ガラスびん2  


のちに、ある教室で知り合いになった友人が画伯に近い方だったことから、三越百貨店の包装紙のデザインや上野駅の壁画が画伯の代表作だったことを知り、画伯の展覧会にも足を運ぶようになりました。



連載されていた『画家のおもちゃ箱』が1984年に箱入りの一冊の写真集として発行され、18年後につれが古書店で見つけて買ってきてくれました。

つれは画伯のことも、この本のことも知りませんでしたが、実家の居間に画伯の絵のポスターが飾ってあったのを見ていたことや友人の話もしていたので、珍しく気を利かせた超サプライズのプレゼントをしてくれました。普段はほんとうに気の利かない人なのですが…こんなに嬉しいプレゼントはこれが最初で最後だったりして…


ポスター2 



連載されていたものやそれ以外のコレクションがまとめられ「コレクションのためのコレクションではなく、アーティストとしてのテイストにふれるもの、仕事への滋養としてプラスになるものとして愛すべき友であり宝物である」と記された画伯の言葉から、改めて画伯の作品の源を認識するのと同時に、子供のような純粋さでものを見つめられる心を感じ取ることができた一冊でした。


私の手元にある本は2刷目ですが、古書としてもほとんど流通がないのは所有者の皆さんにとって「宝物として時々本を開き、美に対する画伯の感性に触れていたい気持ち」から手放すことができないのではないかと想像しています。


たまたま私の本棚に並ぶことになったこの本は、私にとっても大切な一冊、My favorite bookです。

外箱2 



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